運命のバッグ、バーキンの誕生
1984年、女優ジェーン・バーキンが飛行機に乗った際に、荷物を床に落としてしまいました。
それを見た隣の席の紳士が、ジェーン・バーキンに「ポケット付きの鞄を持った方が良い」と提案し、自身が経営する会社で作成したバッグをプレゼントしました。
その紳士の名前は、ジャン=ルイ・デュマ=エルメス。当時のエルメス社の社長だった人物です。
その日・その時間に2人が隣の席同士でなかったら、もしかしたらバーキンは誕生していなかったかもしれません。
バーキンとケリーとの違い
バーキンとケリーとの違いは大きく3つあります。
① バーキンは、蓋を開けたまま持つことができるが、ケリーは蓋を必ず締める必要がある。
② バーキンはストラップが付いていないが、ケリーは付いている。
③ バーキンはハンドルが2つ。ケリーは1つ。
①~③の違いをまとめるのであれば、バーキンはカジュアルに使用できる想定で製造されている事に対しケリーは、フォーマルな構造のバッグと考えられます。
バーキンの魅力
バーキンの魅力は、「不変的なシンボリックな存在」であること。
また、「バーキンを手にすること自体困難」であることだと思います。
バーキンは35年前の誕生以来、外見上のデザイン変更はされていません。
ハンドバッグとしての完成度もさることながら、バーキンとしての価値を不変的なものにする。という信念のようなものが伺えます。
また店頭で販売している可能性は極めて“まれ”です。
限られた職人の手によって製造されるアイテムは生産数が限られます。
そのため、いつでも・だれでも購入するということができません。
つまり、限られた生産数であること、それによって購入できる販路が限られていることが、
より一層バーキンの希少性を高めているといえます。